こんにちは、みちょるびんです♪
みちょるびんが亡父・パピーから受け継いだ「千本透かし金細工」が施された昭和レトロの指輪。
石が、真っ赤な夕焼けを連想させるような合成オレンジ・サファイアであったことから、ここ数日間、その外観が似ている天然石「アンデシン」について調べていました(「ヒシヒシ。(68)」「ヒシヒシ。(69)」)。
考えてみると、2004年の国際宝飾展で宝石品質のアンデシンを大量に見たあと、ステキなアンデシンに出会った記憶がないかも・・・?
機会があったらまた、アンデシンを見てみたいものです!
さて、古い書物を見ていたら、合成石の、ジュエリー以外の別の用途について紹介された記述があり、みちょるびんの興味を引きました。
合成石は、近代技術の進歩に大きな役割を果たしている―――なんて言われていますが、具体的に説明していただかないことには実感が湧かないし、感謝のしようがない。
第一、うちのパピーのように、実は指輪の石が天然石でなかったという事実を知って落胆し、合成石を憎々しく思う人だっているのではいか!?(「ヒシヒシ。(66)」)
とは言え、みちょるびんの実家のように、普段、宝石とは無縁の生活をしていた家庭にあっても、指輪が購入されていたということは、合成石が一般家庭へのジュエリー普及の一助となっていたことの証でもある!
そんないろんな側面を持つ興味深い合成石への理解を深めるために、‘私たちの生活の向上に役立っている’という具体的な用途を、ここにご紹介したいと思います。
【精密機器工業方面】
現在、ほとんど腕時計の機械式ムーブメントと一部のクォーツムーブメントには、軸受けや脱進機の刃等として合成工ルビーが使われているそうです。
文字盤などに「JEWELS」という文字を見ることがありますが、これはその時計で使用されている石の数を示したものです。
「ルビーがたくさん入った時計ほど精密で上等」と、昭和38年に書かれた書籍には書いてありましたが、ネットによると、最大21石の数で問題ないようです。
合成ルビーの使用は、その硬さから、軸受けや脱進機の摩滅を防ぐのに役立っていますが、それは時計を長持ちさせるということよりも、正確さを保つ方が主な目的ということらしい。
時計以外の活用としては、蓄音機(レコードプレーヤー)の針にも合成サファイアが使用されていたのだそう。
筆者は合成石がなければ、LPレコードだって発達しなかっただろうと言っていました。
【参考図書】「宝石」(崎川範行著、1963年)
【電子工学方面】
ルビーはどんな色の光があたっても、その光を一旦吸収した後、自分に特有の赤色光線に変えて発射するという性質を持っているのだそうです。
この性質は、レーザーをつくるのに利用されたそうです。
ルビーでつくった丸棒の囲りに、写真のフラッシュに使うストロボをコイル状に巻き付けて、強い光を発生させると、ルビーはその光を全部吸い込んだ後、すべてを自身の赤い光に変えてその一端から発射する。それは大変強いエネルギーを持っていて、ダイアモンドにでも孔をあけることができるというのだが、これがルビー・レザーというわけである。
「宝石 ジェモロジー」(崎川範行著、1988年)
以上、みちょるびんでした!