こんにちは、みちょるびんです。
8年前の日記:ローマ滞在最終日(中編)
中央駅の売店でわざわざ3ユーロのコインを作った甲斐もあり、地下鉄では難なく切符を購入できた。
古代ローマの円形闘技場「コロッセオ」と遺跡「フォロ・ロマーノ」を訪れるべく、電車を「コロッセオ」駅で下車した。
ガイドブックには、「コロッセオ」と「フォロ・ロマーノ」の両方を観光するのであれば、入場券は「コロッセオ」にあるチケット売り場で買うよりも、「フォロ・ロマーノ」の売り場で共通券を買った方が、列もさほど並ばずに済む・・・とあった。
だから、その教えに従った。
ガイドブックにあった‘比較的空いている売り場’・・・とやらを探したが、見つけられなかった。
そもそも標識も英語ではないのでよくわからず、しばらくウロウロする羽目になった。
そうやって、ようやくチケット売り場を見つけ出した。
既に長い列ができていた。
一旦最後尾に並んだものの、間違った列だったら困ると思い、列の先頭まで行って確かめ、改めて列に並び直した。
ちょうど日本人カップルが私の前にいて、彼女が列に並び、彼氏が列の先頭を確認しに行き・・・、待っていた彼女は「こっちの方」と彼氏に手招きされ、二人してどこかに行ってしまった―――。
二人体制だとそういうこともできるのだが、一人旅では全てを自分ひとりで執り行わねばならない。
時間もかかるし、それがツライところだ。
行列の長さに途方に暮れたが、とにかく並んでチケットを入手しないことには入場できない。
ちょうど私が売り場を求めてさまよっている時、私の前を日本人女子2人組が歩いていて、「コロッセオ」の人だかりを見て、「早くに来ていて良かったね!」と話し合っているのを聞いていたのだった。
実際私も、あの‘ヒトの海’を見て、引いていた・・・。
もう今日は、遺跡巡りは諦めて、ショッピングにでも繰り出そうかと思ったほどだった!
ところが―――。
チケットを待つ列は思ったよりも時間がかからず、意外にどんどんはけていった。
ようやく私の番になり、「コロッセオ」と「フォロ・ロマーノ&パラティーノの丘」の共通券が欲しいと窓口に伝えると、「今日は無料だ」と言われ、拍子抜けた。
何故今日が無料なのか、訊きそこなった。
あまりにも呆気に取られてしまって!
とは言え、共通入場券はちゃんと渡してもらえた。
時刻は11時半になっていた。
古代ローマ時代の遺跡「フォロ・ロマーノ」はすごかった。
具体的にこれがいつ頃の遺跡なのか、勉強不足の私はよくわかってはいなかったが、とにかく大昔ということに違いない(紀元前6世紀から紀元3世紀まで、古代ローマの政治・経済・商業の中心地として栄えていた)。
大昔にこのような――例えば、こんなに大きくて太い柱を立てる技術があったということなのだから、心底すごいと思った。
今回の旅行では、中央駅で騙されたし(「もたついちゃってごめんね! 番外編(その①)」)、イタリア人の対応は終始いい加減だと感じていた。
でもこの「フォロ・ロマーノ」は、彼らのご先祖様により作られたものなのだ。
ローマ人の偉業―――。
感服した!
恐れ入った!!
普通に生活している場所にこんな風に遺跡が点在し、生活と遺跡が密接に関わっているのだから、すごい環境に暮らしているな、イタリア人!と思った。
今回のイタリア旅行中、嫌なこともあったが、最後にこの偉大な遺跡を見られて、ローマを訪問した価値があったと思い直した。
ちょうど昨夜から今朝にかけて雨が降り、地面が少し濡れていた。
ちょっと湿った感じの遺跡はまた、魅力的だった。
「パラティーノの丘」からも遺跡を眺め、次に「コロッセオ」に移動した。
「コロッセオ」付近では、入場券を売っているダフ屋を見かけた。
長蛇の列につけこんだ商売である。
しかし今日は「入場料が無料」の日。
そんな日に有料のチケットを販売するなんてあくどすぎる!!
勧誘を無視した。
知らずに騙される人もいるのだろうね・・・。
「コロッセオ」の入口には相変わらずすごく長い列ができていた。
私は既にチケットを持っている。
おそるおそるガラ空きの入り口に行ってみたところ、すんなり通してもらえたので、これはこれで逆に驚いた。
中に入ってみると、列はまだまだ続いていて、いかに「コロッセオ」の入場券待ちの人が多いかということを物語っていた。
でも今日は、無料なのにっ!!
無料の入場券をゲットするために並ばなきゃとは、なんともナンセンスのように思うわけだが、入場制限の役割も果たしているのかな!?
「コロッセオ」は17年前に、当時イタリアに住んでいた親友とローマを訪問した際に、連れてきてもらったことがあった。
今回は、軽く一周しただけにとどめた。
13時を回っていたので、ランチすることにした。
「コロッセオ」を出たところにレストランがあったので、そこに入った。
ローマ名物のカルボナーラを食べようと心に決めていた。
前菜を何にするかで迷っていたら、やたらとシーフードを勧めてきたのでそれにしたが、さほどの感動もなく、値段が高いだけだった。
しかもそのせいでお腹いっぱいになってしまい、肝心のカルボナーラを食べ切ることができなかった。
レストランの席に着いた時には13:40になっていて、よくよく考えたらあまり時間がないことに気づき、急いで食べることになった。
イタリア最後の食事を慌ただしくせざるを得ず、それが残念であった。
それからホテルに戻り、預け荷物をピッカップしたのは15時頃。
中央駅15:05発の特急列車に乗るのは諦め、ゆっくり中央駅に向かった。
列車の乗り場は、‘教えられた’24番線ではなく、23番線だった。
あのウソつきめ!!
(つづく・・・)
以上、みちょるびんでした!