こんにちは、みちょるびんです♪
朝、その女性はみちょるびんの前を歩いていました。
駅の改札に続くまっすぐな構内に入り、次の電車の発車時刻を示す電光掲示板を見て、彼女の足が早まったのがわかりました。
みちょるびんも同じ思い。
あの電車に乗りたい!
改札をくぐって階段を駆け下りる彼女のあとに続きました。
ホームでは一瞬人があふれ出て、階段を上り始める人達が出現。
次に、ホームに残っていた人たちの数が徐々に少なくなっていくのが見えました。
電車が来ている!!
電車の発車を知らせるアナウンスが聞こえました。
前の女性が電車に滑り込み、みちょるびんもなんとか体を押し込みました。
成功。
電車の中は混んでいました。
さっきの女性が携帯電話を取り出して20cmくらいの距離で画面を見ているのがわかりました。
みちょるびんもそうしたいところだが、さすがにその近距離では画面が近すぎる。
なんせ、ろ●がんなもので!
経験上、みちょるびんがそばに立つ扉が次に開く時には、ある程度の人が下車することをみちょるびんは知っていました。
だから、そのタイミングで車両の中ほどまで進み、つり革ポストをゲットすることを狙いました。
扉が開き、扉の外に押し出されました。
それは仕方がない。
扉の外で人が降りるのを待ち、電車に改めて乗り込みました。
扉の左手は車両の端にあたり、優先席のあるエリア。
ちょうど、一番奥のつり革が空いているのが見えたので、みちょるびんはその場所を陣取りました。
重いバッグを網棚の上に置き、身軽になったみちょるびんもようやく携帯電話と’ろ●がんきょう’を取り出しました。
みちょるびんの隣にはさっきの女性。
だがどうも落ち着きがない。
キョロキョロ辺りを見回したり、着ている上着をまさぐってみたり・・・。
みちょるびんの目の前の座席に座っているおじさんはそんな彼女をしかめた表情で見ていました。
携帯電話を見始めたかと思うと、またしばらくして、キョロキョロ。
初めは単に、変わったヒトなのかなとも思いましたが、どうやら何かを探しているらしいことがわかりました。
何だろう?
気になる!
第一に、コンタクトレンズを考えました。
初めからそうだったかはわかりませんが、彼女は眼鏡をかけていました。
コンタクトを落としたから、眼鏡に切り替えた?
だけど今どき、コンタクトを落としたからといって必死に捜索する人もおらんだろう。
これが40年(!)位前であれば別だが。
当時は1枚のコンタクトレンズを2年くらい使っていたし、値段も5万円くらいしていたので、そりゃぁ、必死に探したさ。
だけど、今のこのご時世、コンタクトは使い捨てが主流だと思うし、さほど執着はしないよね・・・!?
彼女が首のあたりに手を当てている姿が見えたので、ジュエリーなのか?とも思いました。
だけど、電車の窓ガラスに反射して映る彼女の首元には細いチェーンの上品な一粒パールがぶら下っている。
重ねづけしていたとは思えないから、おそらくジュエリーではない・・・。
もしこれが本当にジュエリーだったら、みちょるびんならもっと必死かもね。
たまに、狸寝入りをしているみちょるびんの前のおじさんが閉じていた目を開けて、不快そうに彼女を見るので、「落ち着いて寝れやしない!」って怒っているのか?と、思いました。
とにかくみちょるびんは、彼女が何を探しているのかすごく気になったし、みちょるびんもたまに彼女と一緒になって足元を探しました。
しかし彼女は、みちょるびん立っているエリアのことはあまり気にしていない様子。
さっきまで我々がいた扉付近を疑っていたようでした。
みちょるびんが後ろを振り返り、反対側の吊り革に立つ人の足もとをチェックした時、一瞬、何か白く丸められた紙屑のようなものを見ました。
すぐにまたその人の足に隠れて見えなくなったので、きっとゴミだろうと思い正面を向くと、例のおじさんが指をさしている姿を見ました。
隣の女性はその方角を見るが、ちょうど立っている人の死角になって見えていないようでした。
みちょるびんからも見えなくなっていましたが、一度ゴミらしいものの存在は確認していたし、ちょっとごめんなさいと声をかけ、その人の足元に手を伸ばしました。
ワイヤレスイヤホンでした。
なるほど、これでしたか!
持ち主の彼女に手渡すと、感謝されました。
そして彼女はおじさんにもお礼を述べました。
おじさん、顔が怖いだけで、彼女のことを心配していたのか・・・。
疑ってすまぬ。
みちょるびんは、イヤホンを使う習慣はありませんが、多くの若者は当たり前のように使っていますよね。
いくらくらいするものなのか、みちょるびんには見当もつきませんが、性能のいいやつはきっと高いんだろうね。
必死に探す小さな落し物の対象に、イヤホンは思いつかなかったなぁ。
生活習慣の違いってこともあるけど、さすがにコンタクトレンズはないかぁ。
こっちは完全なるジェネレーションギャップ。
以上、みちょるびんでした!