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『Love Letter』の感想。(2)

投稿日:2025年4月10日 更新日:

 こんにちは、みちょるびんです♪

 公開30周年を記念した中山美穂さん主演映画『Love Letter』(岩井俊二監督作、1995年)を鑑賞しました(「『Love Letter』の感想。(1)」)。
 みちょるびんの勘違いにより観た映画でしたが、せっかくなので感想を書きたいと思います。
 ネタバレありなので、映画を観に行くご予定の方は、閲覧注意です!

1.一人二役

 映画の冒頭に登場した、中山美穂さん演じる神戸在住の渡辺博子は、2年前に婚約者・藤井樹を亡くし、今も彼の面影を求めて生きているという役どころ。
 3回忌法要のシーンから映画が始まりました。

 お義母さんとの親しそうな関係性から、みちょるびんは、愽子はてっきり嫁入りしたものとばかり思っていたのですが、そうではなかったらしい。

 法要の帰りに、愽子は婚約者の実家に立ち寄り、整理せずそのままになっていた彼の部屋を訪れます。
 いくつか油絵が置いてあって、生前、樹が絵を描く趣味があったことが伺えました。

 愽子は、当時北海道の小樽に住んでいたという樹の中学時代の卒業アルバムを見せてもらいます。
 でも卒業を待たずに途中で引っ越したということ、当時住んでいた場所は国道になってもうなくなってしまっているということを、お義母さんから聞かされる。

 樹のことが忘れられない愽子は、今はないその小樽の住所をこっそり書き留め、「お元気ですか? 私は元気です。」としたためた手紙をその住所に送ったのでした。
 天国にいる樹に宛てたつもりだったんだと思います。

 一方、心当たりのない人物から手紙を受け取ったのが、中山さんが扮するもう1つの役、小樽在住の女性でした。
 あっけらかんとした性格の彼女が、受け取った手紙に対して返信したことから、二人の間で文通が始まる―――。

 実はこの小樽在住の女性は、愽子の婚約者藤井樹と同姓同名で、しかも中学の3年間、2人は同じクラスだったということがわかります。
 つまり、愽子が手紙を送った住所は、幻の住所ではなく、婚約者と同姓同名のクラスメイトのものだった・・・という展開です。

 なるほど、中山美穂さんは、小樽在住の樹との役を演じ分けるために、神戸の愽子にボソボソと話させていたのか!
 ようやく合点がいきました。

 みちょるびんはしばらくの間、中山さんが二役であったことを見抜けませんでしたが、言われてみると愽子と樹が別の人物だとわかるように、キャラクターをはじめ、服装のテイストなども違えていましいた。

 神戸の愽子は婚約者を亡くしてまだ悲しみの中にいたということもあるのだろうが、気分が沈みがちでおとなしめ。
 静かな雰囲気だからか、大人っぽく見える。

 これに対して小樽の樹は、カラフルなチェックやボーダーが元気印の今時の若者といった感じ。
 そんな樹のキャラクターとはちょっと結びつきませんが、実は図書館にお勤めだったりする。
 これは、中学時代に押しつけられて、させられた図書委員の影響によるものでした。

 ところで、神戸在住の愽子と小樽在住の樹の違いがわかるように中山美穂さんが、役を演じ分けていたという理由はわかりましたが、逆になぜ、中山さんが一人二役を演じる必要があったのか―――?
 その理由は、愽子と樹の容姿にありました。
 2人は外見がとてもよく似ているという設定だったのです。

2.登場人物の年齢でみた相互関係

 愽子のことが好きで、婚約者のことを吹っ切れさせようと愽子に猛烈にアプローチする人物がいました。
 豊川悦司さん演じる、登山仲間でもあった婚約者の親しいご友人です。

 どう見ても豊川さんは愽子よりも年上。
 だからきっと、婚約者の樹も愽子より年上だったんじゃないかと推測されるのですが、ここで、婚約者・樹と同い年であった小樽在住の樹に混乱させられる・・・。

 樹は、服装やその言動から少し幼く見え、落ち着いたの愽子よりも年下に見えたのです・・・。
 だから、愽子と小樽の樹、豊川さん3人の年齢で見た関係性どうも、しっくりきませんでした☆
(つづく・・・)

                             以上、みちょるびんでした!

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