ハプニング

「バナナ事件!」の舞台裏。

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 こんにちは、みちょるびんです。

 みちょるびんが30年ほど前に書いていた小学生高学年の頃の思い出話「バナナ事件!」。
 先日、ブログで(前編)・(後編)の2回にわたってお届けしました。

 「バナナ事件!」の出来事だけを語るのであれば、冒頭の主人公田鶴美(仮名)の性格紹介や、田鶴美の「男になりたい」願望は、直接的には関係がない。
 そういったところを削ることもできたのですが、みちょるびんの当時の「趣味趣向」を一番物語っている部分であるようにも感じたのと、がんばって書き上げた21歳の自分に敬意を表し、敢えて削らずにそのまま残しました。

 表現など、かなりトンガっているなぁと感じたし、機微な問題も含んでいて、時代錯誤である内容とも言える。
 正直なところ、そのまま載せてしまって大丈夫かな?という葛藤もありました☆

 会話文については、標準語に変更しました。
 オリジナルは、みちょるびんの地元の方言が使われていて、かなりリアル。
 登場人物が子供ということもあり、乱暴な言い回しになっていました。
 あれでは第一に、読者が理解できないだろうと思ったので、修正しました。

 最後の「バーカッ!」と言い合うところなんて、ストレートで言葉が‘強い’ように思いましたが、ここではオリジナルをそのまま採用。

 例えば、関西の人の口からよく聞く「アホ」という言葉―――。
 「アホ」は「バカ」よりも多少マイルドな感じがしないでもない。
 だけど、みちょるびんの地元では使われない、馴染のない言葉。
 実際に、敵対していたケンイチが放ったのはこの言葉だったと思うし、みちょるびんたちも、それに応戦した。
 口の悪い子供が互いをののしり合う場面で、それ以外の言葉が思い浮かばなかったので、そのままにしました。

 この「バナナ事件!」は、お正月やお盆の時に、従妹たちと久しぶりに親戚の集まりで会ったときに盛り上がった話であり、たまに皆の話について行けない記憶力に乏しいみちょるびんは、今度は忘れないように!という気持ちで概要を書き留めたのだと思います。
 だけどそれとは別に、自分の性格を代表する出来事だったという思いがあり、そしてそれを誇りに感じていたところもあったように思います。

 ケンイチに腕をかまれても、うろたえなかった自分。
 正々堂々としていた自分。
 当時のみちょるびんは、「自分は誰よりも‘男らしい’」と、自分に酔っていたところがあったのではないか!?

 みちょるびんは、中学生の時に国語の教科書に載っていた夏目漱石の「坊っちゃん」が好きで、「坊っちゃん」と自分を重ねて考えるところがありました(「考察:その人物恐怖症。③」)。
 「坊っちゃん」では、主人公が友達にはやされて、二階の窓から飛び降りたという主人公の性分を物語るエピソードがありましたが、この「バナナ事件!」はみちょるびんにとって、あのエピソードに匹敵するもの。

 そもそも、冒頭部分の書きぶりも、「坊っちゃん‘かぶれ’」だと思うんですよね・・・。
 まぁ、そこは若さゆえのご愛敬ってところです!
 それに、物語の続きをもっと書いていこうという意図もあったのかもしれない・・・???

 記事「考察:その人物恐怖症。②」で、子供の頃に「男」になりたかった時期があったということを書いたことがありましたが、いずれにせよ「バナナ事件!」は、当時の思考を如実に表している話だと思います。

 さて、その田鶴美の「男勝り」な性格を強調し、華麗に(?)演出してくれたのが‘泣き虫’のせいちゃんです。

 田鶴美は、自分の理想とする「男」像とはかけ離れたせいちゃんのことを馬鹿にしていたところがあったんだと思います。
 最後のオチも、オリジナルでは、せいちゃんの行動を卑怯なものとして責めるような感じの書き方になっていました。

 この物語の中には「卑怯」という言葉が2回出てきますが、当時のみちょるびんは「卑怯」であることを最も醜い行為として嫌っていたんだと思います。
 逆に「正直」や「潔い」ということに、美しさを感じていた。
 当時、みちょるびんが思っていた「男らしさ」とは、そういうことだったんだと思う―――。

今となっては、思い違いをしていたと思いますが、「ジェンダー平等」が叫ばれているこの時代に、「男らしさ」を唱えるのはナンセンスだし、それに「トランスジェンダー」と言われる人たちの存在が広く知られるようになり、実際、それを勇気をもって公表する人たちも現れる中で、こんなことを話題にしていては、誤解も生じかねない。
 最も、センシティブな問題という見方をされている状況があるのであれば、きっとそれはまだ(残念ながら)「平等」に扱われていないということを示唆しているという風にも思うし、それはそれでかえって失礼なのではないかとも思うのですけどね・・・。

 いずれにせよ今の時代、「男らしさ」だとかいうことを呑気に語ってはいけないとも思うわけですが、しかし、「バナナ事件!」は思春期の女の子の話。
 思春期の女子って「男になりたい」って口走ることってない?

 ブログにアップすることに対し、あれこれ心配もしましたが、いろんな背景があっての「バナナ事件!」でもあるので、そのまま突っ走りました。
 そういう意味では、冒頭部分の「人物紹介」は、なくてはならないパートということにもなるのかも知れませんね!

 最後に。
 オリジナルにあったラストのオチは、せいちゃんに対する手厳しい書きぶりとなっていたわけですが―――。

 「男らしさ」に重きを置く当時のみちょるびんの思考では、そうなってしまったとしても、それは仕方がないこと。
 だけどそれではあまりにもせいちゃんが不憫だし、やっぱり言葉が強くてトンガリ過ぎだと感じたので、そこだけ、修正しました!

                             以上、みちょるびんでした!

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